【特別講座】 曲を作ってみよう⑭ ~ギターの打ち込み Part1~
byyusu
カテゴリ :アレンジ編作曲講座

今回は、アコースティックギターの打ち込み例について、記事を2回に分けて紹介したいと思います。
ギター演奏を打ち込みで再現するのは、かなり難易度が高いため基本的な例のみ紹介したいと思います。

■ ギターの音源を読み込む

まずは、他の楽器音源同様に使用したいギター音源をトラックに追加します。
今回は、Presenceのギター音源「Acoustic Guitar」を選択しました。

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ギターの音源を追加しましたので、早速打ち込んでいきたいと思いますが、
今回打ち込みで再現するギターの奏法について軽く触れておきたいと思います。

■ ストロークとアルペジオ

ギターには、ストロークとアルペジオという2種類の基本的な奏法があります。

・ ストローク  : コードの構成音を一辺に掻き鳴らして、最初からコードの響きを得る奏法
・ アルペジオ : コードの構成音を1音ずつ鳴らしていき最終的にコードの響きを得る奏法

君だけの唄(アコースティックver.)は、この2つの奏法だけを使って打ち込みしており、
最初の4小節はアルペジオのみ、後半の4小節をストロークのみという形できっちり分けました。

ギターには他にも、ブリッジミュートやカッティングなどノリを作る上で重要な奏法がたくさんありますが、
今回は基本的なストロークとアルペジオ、この2つの奏法の打ち込み例を紹介したいと思います。

まずはアルペジオの打ち込み例から紹介致します。

■ ギターアルペジオの打ち込み

まず1小節目のCコードをアルペジオで打ち込みたいと思います。
Cコードの構成音は[C] , [E] , [G]になりますので、これらを1音ずつ鳴るように入力します。

なお最初の音は、コードの構成音で一番低い音(ルート音)から入力すると良いです。
1小節目のCコードの場合は、[C]から入力するということですね。
またギターで打ち込む音域は、[E1]~[B4]の間で入力すると良いと思います。

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1小節目は、[C2] → [G2] → [E3] → [G2] → [G3] → [C3]という順番で鳴るよう入力しました。

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次に、コードの響きを得るため音が重なるように編集します。
方法は、入力したノートをコードの終わりまで伸ばすだけです。

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これでルート音[C]に1音ずつコードの構成音が足されていき、
最終的にCコードの響きが得られるという形になりました。
これがアルペジオの基本的な打ち込み方法になります。

では2小節目のAmコードのアルペジオも入力してみましょう。
Amコードの構成音は、[A] , [C] , [E]になりますので、
この3つの音を使って1小節目と同じラインのアルペジオを打ち込みます。

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これでも問題はないですが、このアルペジオの流れだと
最後の[A2]への流れに違和感がありましたので、[A2]の音を1つ上の[B2]の音に変更しました。

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なお、[B2]に変更すると[C3]の音と半音同士で音が重なると思います。
このように半音同士で重なると不協和音を生むため、本来は避けた方が良いのですが、
コードの構成音に主張しない程度にさり気なくこそっと入る程度であれば、問題はございません。

最後に3~4小節目は、1~2小節目と同じコードなので、同じリージョンのデータをコピーします。
これで、最初の4小節のギターアルペジオの打ち込みは終わりです。

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引き続き、次の記事では後半4小節のストロークの打ち込み例を紹介致します。

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