今回は、後半4小節のコードに対して、もう少し展開がある流れになるよう、コードを加えていきたいと思います。
コードの割り出し方は今までと同じ方法で進めていきますが、今回はコードの流れに盛り上がる部分をつくることが
目的になりますので、展開のある流れになるよう意識しつつ、前後のコードとの関係性を考慮して使うコードを選択していきます。
■ 5小節目にコードを加える
どのタイミングにコードを加えるかはその曲のリズムやメロディにもよりますが、
まずは、2拍分ずつコードが入るようにしてみると良いでしょう。
それでは前回までと同様に5小節目のメロディを確認してみましょう。
3~4拍目では[D]の音がある程度の長さで使われてますね。
なのでこの[D]の音が使われるコードにしたいと思います。
[D]の音が使われる白鍵1個飛ばしのコードは以下が考えられます。
・ [D] , [F] , [A] : [D]を一番下にしたDmコード
・ [B] , [D] , [F] : [D]を真ん中にしたBm(♭5)コード (ビーマイナーフラットファイブコード)
・ [G] , [B] , [D] : [D]を一番上にしたGコード (ジーコード)
上記候補の内、真ん中のBm(♭5)コードはかなり特殊なコードで扱いが難しいので、
この響きが好き!という特別な理由がなければ基本的に使わない方が良いでしょう。
またDmコードは、1拍目のFコードと似たような性質を持つコードで、
コードの展開としてはあまり変化がありませんので、これも候補からはずします。
なので結果的にGコードを選びました。
5小節目は「F – G」と2拍毎にコードが変わる流れになりました。
■ 6小節目にコードを加える
5小節目と同じくメロディの3~4拍目を確認します。
3~4拍目は[C]が長く使われてますね。
なので[C]が使われるコードを選ぶわけですが
・ [C] , [E] , [G] : Cコードは、1拍目で使ってます。
・ [A] , [C] , [E] : Amコード
・ [F] , [A] , [C] : Fコードは、次の7小節目の1拍目で使ってます。
CコードとFコードでは前後で同じになるコードがあり、
展開する流れにはならないので、結果的にAmコードを使用することにします。
これでも問題はないですが、[C – Am]というコードの流れは
安定した流れになるので、まだ盛り上がりには欠けます。
なので、間の2拍目にもコードを加えたいと思います。
2拍目では[E]と[D]が使われてますが、今回は前後のCコード、Amコードでは
使われない[D]の音が使用されるコードにしたいと思います。
なので、こちらも5小節目の3~4拍目と同じGコードにすることにしました。
6小節目は「C – G – Am」と、1小節の間に3回コードが変わる流れになりました。
■ 7小節目にコードを加える
最後に7小節目の3~4拍目のメロディも、[E]と[D]が長く使われていますので、
こちらも[D]が使われるコードにしたいと思います。
なので7小節目の3~4拍目もGコードを選びました。
また8小節目は締めの小節なので、Cコードだけのままにしておきます。
最終的な後半4小節のコードの流れは「F – G – C – G – Am – F – G – C」となりました。
これでコード(和音)を使ったハーモニーの作成は終わりです。
3週にわたって音楽理論を使わずコードを割り出す方法を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
音楽理論を熟知されている方からすると、かなり回りくどい方法なのですが、
この方法で作った今回のコードの流れも、ちゃんと音楽理論を使って説明することができる流れになっています。
なので、このようなコードの割り出し方もあるという一つの方法として受け取って頂ければと思います。
もし世の中に溢れているコード理論から入るやり方だと難しくてわからない!
という方がいましたら、是非この方法を試してみて下さい。
次回は、音楽の三大要素リズム、メロディ、ハーモニーの最後、リズムについて作っていきたいと思います。
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