今回からデモ楽曲 「君だけの唄」をどのように作っていったのか順を追って説明していきます。
まずは、楽曲制作の流れを大まかに説明したいと思います。
1. メロディの制作
2. オケの制作 : コード楽器とリズム楽器の打ち込み
3. ミックス調整 : 各楽器のバランス調整
4. ミックスダウンでオーディオファイルに書き出す
■ 1. メロディの制作
楽曲制作は、リズム、メロディ、ハーモニーのいずれかのパートから制作をスタートさせる訳ですが、
筆者である私はメロディから作ることが多いため、まずはPiapro Studioを使ったメロディ制作から始めました。
■ 2. オケの制作 : コード楽器とリズム楽器の打ち込み
メロディが出来たら、次にオケの制作を始めます。
今回は、コード楽器を使って先に伴奏(ハーモニー)を作っていきました。
Piaoro Studioでオケの制作はできませんので、Studio Oneを使用します。
画面右下ブラウズの「インストゥルメント」の中から使用する音源を選択し、ドラッグ&ドロップでトラックに追加します。
今回は、コード楽器として「Presence」のGrand Pianoを選びました。
次に、ノートを入力していくため、鉛筆ツールに切り替えてリージョンを作成し、「編集」ボタンで編集ウィンドウを開きます。
するとPiapro Studioと同様にピアノロール画面が表示されます。
後は、編集ウィンドウで鉛筆ツールに切り替え、伴奏のノートを打ち込んでいきます。
リズム楽器も同様に「インストゥルメント」の中から、楽器を読み込んでリージョンにノートを打ち込んでいきます。
今回は、「Impact」の60s a GoGoという音源を使用しました。
Impactの音源では、ピアノロールに鍵盤ではなく楽器名が表示されます。
これによりどこに何の楽器が割り当てられているのか確認しながら打ち込むことができます。
これで、リズム、メロディ、ハーモニーを一通り用意できました。
後は、必要に応じて欲しい楽器の数を増やしていきます。
こんな感じで今回の楽曲は、5つの楽器音源を使ってオケを作りました。
■ 3. ミックス調整 : 各楽器のバランス調整
オケの打ち込みが終わったら、次に各楽器の音量や定位のバランスを調整していきます。
画面右下にある「ミックス」ボタンで、ミキサーウィンドウを表示させます。
トラックに追加した楽器毎にチャンネルが割り当たってますので、それぞれ個別に調整することができます。
縦に動かすフェーダーで音量を、横に動かすスライダーで定位の調整ができます。
チャンネルの「→」ボタンで表示されるインサートスロットの「+」ボタンからエフェクトを掛けることもできます。
またセンドスロットの「+」ボタンで、FXチャンネル又はバスチャンネルに信号を送ることで、
複数の楽器にまとめてエフェクト処理ができたり、実音に直接影響を与えずにエフェクト処理を掛けることが可能です。
各楽器のミックス調整が終わったら、ミキサーウィンドウの一番右端にあるマスターチャンネルで、
全体のバランスを整えて完成です。
■ 4. ミックスダウンでオーディオファイルに書き出す
楽曲が出来ましたので、最後にオーディオファイルに書き出します。
メニューの「ソング」から「ミックスダウンをエクスポート」を選択します。
出力設定のウィンドウが表示されますので、出力先、ファイル名、ファイルフォーマットなど必要に応じて設定し、
内容に問題がなければOKボタンをクリックします。
ミックスダウン処理が行われ、一つのオーディオファイルとして出力されます。
以上が、Piapro StudioとStudio Oneを使用した楽曲制作の大まかな流れとなります。
次回からは、各パート毎の作業過程を更に細かく分け、制作のポイントなどを織り交ぜながら説明していきたいと思います。
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